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新築一戸建てに防犯カメラを設置|AHD+AIカメラを組み合わせた施工事例

TN(技術担当)
10月3日
読了時間: 10分

今回は、茨城県内の新築一戸建て住宅に防犯カメラを設置した施工事例をご紹介します。

当初の計画では、500万画素のAHDカメラ2台とDVR(デジタルビデオレコーダー)を設置する予定でした。


ところが施工当日、施主様から、

「玄関に近い方のカメラを、やはりAIカメラにしたい」

というご希望がありました。


通常であれば、カメラを交換すれば済みそうに思えます。

しかし、AHDカメラとAIカメラでは配線方式が異なります。

新築時に用意されていたのはAHDカメラ用の同軸ケーブル。

AIカメラに必要なLANケーブルを新たに配線しようとしたところ、カメラ設置場所まで事前配管されていないことが判明しました。

新築住宅ですから、安易に壁へ穴を開けたり、外壁へビスを打ったりするわけにもいきません。


そこで今回は、住宅内のWi-Fiと受信端末を利用して、

AHDカメラ+AIカメラ

という構成へ現場で変更しました。


新築住宅での防犯カメラ工事。同軸ケーブル配線しかないところで、IPのAIカメラを設置した。
新築住宅での施工事例

新築だからこそ防犯カメラは建築前から計画

今回の住宅は、大手ハウスメーカーによる新築一戸建てです。


防犯カメラについては、住宅が完成してから考えたわけではありません。

建築段階から施主様、ハウスメーカー、弊社で打ち合わせを行い、防犯カメラの設置場所や配線について計画しました。


これは新築住宅へ防犯カメラを設置する場合、非常に重要なポイントです。


住宅完成後にカメラを取り付けようとすると、

  • 外壁に配線が露出する

  • 配線のために穴を開ける必要がある

  • 希望する位置までケーブルを通せない

といった問題が発生することがあります。


新築であれば、建築段階からカメラ位置と配線ルートを決めておくことで、配線をできるだけ目立たせず、きれいに仕上げることができます。


AIカメラとAHDカメラ、どちらにするか?

施主様との事前打ち合わせでは、AIカメラとAHDカメラの両方を検討しました。


AIカメラには、人物検知やスマートフォン通知、サイレン・音声警告など、防犯に有効な機能があります。


一方、すべての住宅ですべてのカメラをAIにする必要があるわけではありません。

今回も、

  • どのような目的で使用するのか

  • 普段どのように映像を見るのか

  • どの程度の防犯機能が必要なのか

  • 予算はいくらか

などを施主様と検討しました。


その結果、当初はAHDカメラ2台+DVRという構成を選択しました。

高機能なものを付ければよいのではなく、使用目的と予算に合ったシステムを選ぶことが大切です。


ハウスメーカーと事前に配線を打ち合わせ

AHDカメラを設置することが決まっていたため、弊社からハウスメーカーとも事前に打ち合わせを行いました。


建築工事の段階で配線について調整し、AHDカメラで使用する同軸ケーブルをあらかじめ配線してもらいました。

そのため施工当日は、

カメラの取り付け、DVRへの接続、画角調整、各種設定などを行えばよい予定でした。


新築住宅で防犯カメラを設置するのであれば、このような建築会社と防犯カメラ施工会社との事前打ち合わせをおすすめします。


長雨のあとの久しぶりの秋晴れに施工

施工当日は、それまで続いていた長雨から一転し、久しぶりの秋晴れとなりました。

屋外にカメラを設置する工事ですから、天候は施工にも影響します。

幸い天候にも恵まれ、予定どおり作業を開始しました。


ところが施工途中、当初の計画にはなかった変更が発生します。


「玄関側だけ、やはりAIカメラにしたい」

施工途中、施主様からご相談がありました。


2台ともAHDカメラで予定していましたが、

1台目はそのままAHDカメラ。

そして、

玄関に最も近いもう1台をAIカメラへ変更したい。

というご希望でした。


施工当日の変更です。

しかし、お話を伺っていると、単なる思いつきで変更されたわけではありませんでした。

施主様が悩みに悩み、今後長くこの住宅で生活することまで考えたうえでAIカメラを選択されたことが、会話の端々から伝わってきました。

そこで弊社としても、可能であればご希望に沿いたいと考えました。


AHDカメラからAIカメラへの変更で問題発生

ところが、ここで施工上の問題が発生しました。


AHDカメラと今回使用するAIカメラでは、必要となる配線が違います。

当初予定していたAHDカメラ用には、すでに同軸ケーブルが配線されています。

しかしAIカメラをネットワークへ接続するためには、LANケーブルが必要です。

そこで、新たにLANケーブルを通そうとしました。


ところが――

カメラ設置場所まで事前配管されていませんでした。


ハウスメーカーにも確認するが配管はなし

念のため、ハウスメーカーにも問い合わせました。

しかし確認したところ、LANケーブルを追加できるような事前配管はされていないことが分かりました。


もし空配管があれば、

既設の同軸ケーブル+新しいLANケーブル

という構成にできます。

しかし、配管そのものがなければ簡単ではありません。

まして今回は完成したばかりの新築住宅です。


新築住宅では安易に外壁へ穴を開けられない

既築住宅であれば、状況によっては別ルートでケーブルを引き回すことも検討できます。


しかし今回は新築住宅です。

最近の住宅では、外壁の防水や気密、住宅保証などとの関係から、防犯カメラ施工会社が独自判断で壁へ穴を開けたり、ビスを打ったりすることは避けなければならない場合があります。


特に大手ハウスメーカーの住宅では、施工方法について事前確認が必要になることがあります。

新築ですから、見た目もできるだけ損ないたくありません。

そこで、無理にLANケーブルを新設する方法は断念しました。


偶然配線されていたVVFケーブル

ここで現場をもう一度確認します。


すると、カメラ設置予定場所にはVVFケーブル(電源線)が配線されていました。

これを利用できないかと考えました。

AIカメラへ有線LANを直接引くことはできません。

しかし、住宅内にはWi-Fi環境があります。

さらに確認すると、カメラ設置場所付近でも住宅内のWi-Fi電波を受信できることが分かりました。

そこで、別の方法を採用することにしました。


Wi-Fi受信端末を使ってAIカメラをネットワーク接続

今回採用した方法は、Wi-Fi受信端末を利用する方法です。


イメージとしては、

住宅内Wi-Fi

↓

Wi-Fi受信端末

↓

LANケーブル

↓

AIカメラ

という構成です。


カメラそのものを直接Wi-Fiへ接続するのではありません。

住宅内のWi-Fi電波を受信端末で受け、そこから短いLANケーブルを使ってAIカメラへ接続しました。

そして、たまたま用意されていたVVFケーブルを利用して受信端末などに必要な電源を確保しました。


これによって、新たに長いLANケーブルを住宅内から引き回すことなく、AIカメラをネットワークへ接続することができました。


「無線カメラ」ではなく有線カメラ+無線区間

ここは少し分かりにくいところなので補足します。


今回設置したAIカメラ自体を、一般的な「Wi-Fi防犯カメラ」に変更したわけではありません。


AIカメラとWi-Fi受信端末の間はLANケーブルで接続しています。


その先の、

Wi-Fi受信端末 ⇄ 住宅内ルーター

の区間を無線化しています。


つまり、ネットワークの一部分だけWi-Fiを利用した構成です。


本来は有線LANをおすすめしています

ただし、ここで重要な注意点があります。


弊社では、防犯カメラの通信については可能であれば有線接続を基本としています。


Wi-Fiなどの無線通信は、

  • 電波状況

  • 住宅の壁や構造

  • 周囲の無線環境

  • 家電などから発生するノイズ

などの影響を受ける可能性があるからです。


今回も最初からWi-Fi接続を前提にしたわけではありません。


本来はLANケーブルによる有線接続を行いたかったものの、

  • 新築住宅で追加配線が困難

  • 壁への追加加工を避けたい

  • 既設のWi-Fiがカメラ設置場所まで届いている

などの条件を確認したうえで、現場で採用した方法です。


AHD+AIという組み合わせもあり

最終的に今回の住宅では、

1台目:AHDカメラ

2台目:AIカメラ

という構成になりました。


すべて同じ種類のカメラに統一する必要はありません。


例えば、

敷地全体を記録する場所にはAHDカメラ。

人物の侵入を積極的に検知・警告したい玄関付近にはAIカメラ。

というように、設置場所の目的によってカメラを使い分けるという考え方もあります。


今回のように予算を考慮しながら、

「必要なところに必要な機能を付ける」

ことも、防犯カメラシステムの選択方法の一つです。


玄関側のAIカメラでサイレンを実演

設置後、施主様にAIカメラの動作をご説明し、実際にデモを行いました。

人物を検知した際の動作や、サイレンなどの防犯機能をご確認いただきました。

実際にサイレンを鳴らしてみると、十分な音量があります。

施主様にも、AIカメラへ変更したことにご満足いただけました。


一方で住宅地では、防犯効果だけでなく近隣への配慮も重要です。

必要以上に大きな音でサイレンが鳴れば、近隣の方のご迷惑になる可能性があります。


サイレンは音量レベル「1」から運用開始

そこで今回は、サイレンの音量をレベル1に設定しました。

まずは最も低い音量から運用し、実際の使用状況を見ながら調整していくことにしました。


防犯設備は、

「大きな音を鳴らせば鳴らすほどよい」

というものではありません。


特に住宅地では、

防犯効果

と

近隣への配慮

のバランスが必要です。


実際の生活環境に合わせて設定を調整することも、設置後の重要な作業です。


新築住宅で防犯カメラを検討するなら「空配管」も重要

今回の施工を振り返って、改めて重要だと感じたことがあります。


それが、将来を考えた空配管です。


新築時点では、

「AHDカメラを付けるから同軸ケーブルだけあればよい」

と思うかもしれません。


しかし今回のように、

  • 将来AIカメラへ変更したい

  • IPカメラへ交換したい

  • カメラを増設したい

となる可能性があります。


住宅は何十年と使用します。

一方、防犯カメラやネットワーク機器は、その間に何度も進化していきます。


そのため新築住宅では、現在使用するケーブルだけではなく、将来別のケーブルを追加できる空配管をカメラ設置予定場所まで用意しておくことをおすすめします。

これは今回の施工から得られた、非常に大きなポイントです。


新築時の防犯カメラは建築会社との打ち合わせが重要

これから新築住宅を建てる方で防犯カメラを検討している場合は、住宅完成後ではなく、設計・建築段階で防犯カメラ業者へ相談することをおすすめします。


検討しておきたいのは、

  • カメラの設置位置

  • 電源

  • 同軸ケーブル

  • LANケーブル

  • 空配管

  • レコーダーの設置場所

  • ルーターの設置場所

  • モニターの位置

などです。


建物が完成してからでは難しい工事でも、建築途中なら比較的容易に対応できることがあります。

防犯カメラも住宅設備の一つとして、家を建てる段階から計画するのが理想です。


まとめ|「最初の計画」だけでなく「将来の変更」まで考える

今回は、茨城県内の新築一戸建て住宅へ防犯カメラを設置しました。


当初の計画は、

AHDカメラ2台+DVR

でした。


ところが施工当日、施主様から、

「玄関に近い1台をAIカメラへ変更したい」

とのご希望がありました。


しかし、AIカメラに必要なLANケーブルを追加しようとすると、事前配管がありません。

新築住宅のため、外壁への新たな穴開けなども避けたい。

そこで既設の電源と住宅内のWi-Fi環境を確認し、

住宅内Wi-Fi → Wi-Fi受信端末 → LANケーブル → AIカメラ

という方法で対応しました。


最終的には、

AHDカメラ1台+AIカメラ1台

という、それぞれの長所を生かした構成になりました。


実際にAIカメラのサイレンなどをデモしたところ、施主様にもご満足いただくことができました。


そして今回の施工から改めて感じたのが、新築時の配管計画の重要性です。

現在AHDカメラを使うとしても、5年後、10年後にどのようなカメラへ交換するかは分かりません。


だからこそ新築住宅では、

「今、何を取り付けるか」だけでなく、「将来、何に変更する可能性があるか」

まで考えて配管を準備しておくことをおすすめします。


関東セキュリティでは、AIカメラだけ、AHDカメラだけと決めつけるのではなく、お客様の使用目的・設置環境・予算を確認したうえで適したシステムをご提案しています。

新築予定で防犯カメラをご検討の場合には、建物が完成してからではなく、できれば設計・建築段階からご相談ください。

ハウスメーカーとの配線・配管についても含めて検討することで、よりきれいで、将来の変更にも対応しやすい防犯カメラ設備を計画できます。



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