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駅前雑居ビルの非常階段に防犯カメラを設置|繰り返されるスプレー落書き対策

TN(技術担当)
10月1日
読了時間: 9分

今回は、千葉県内の駅前にある8階建て雑居ビルの防犯カメラ施工事例をご紹介します。


今回の目的は、空き巣や強盗対策ではありません。

ビルオーナー様を長年悩ませていたのが、非常階段への落書きでした。


陸橋や高架下などで見かけることがある、スプレーを使った落書きです。

落書きをされるたびに白いペンキで塗り直してきましたが、しばらくするとまた落書きされる。

それを何度も繰り返してきました。

そして今回、

「もう我慢の限界」

ということで、非常階段の各階踊り場へ防犯カメラを設置することになりました。


設置から約1か月が経過しましたが、現在のところ新たな落書き被害は確認されていません。


非常階段に防犯カメラを設置し、いたずらや落書きを抑止
防犯カメラ設置で落書き防止

1階は衣料品店、2階はイタリアン、3階以上は夜間営業の店舗

今回施工したのは、駅前にある8階建ての雑居ビルです。


1階には衣料品店。

2階にはイタリアンレストラン。

3階より上には、バーやクラブなど夜間を中心に営業する店舗が入っています。


上層階の店舗は、おおむね午後4時ごろから深夜まで営業しています。

駅前という立地に加え、さまざまな店舗が入居しているため、多くの人が出入りする建物です。


こうした建物では、正面玄関やエレベーターだけでなく、非常階段など人目につきにくい場所の管理も重要になります。


問題になっていたのは白い非常階段への落書き

このビルの非常階段は、壁面などが白く塗装されています。

そのためスプレーによる落書きをされると非常に目立ちます。

ビルオーナー様は、これまでも落書きされるたびに対応してきました。


落書きされる

↓

白いペンキで塗り直す

↓

きれいになる

↓また落書きされる

↓再び塗装する


これを何度も繰り返していたそうです。


塗料代だけでなく、塗装するための作業や時間も必要になります。

業者へ依頼すれば、当然その都度費用も発生します。

一度の落書きだけを見ると小さな被害に思えるかもしれませんが、繰り返されればビルオーナーにとって大きな負担になります。


なぜ非常階段は落書きされやすいのか

非常階段は、防犯上注意したい場所の一つです。


通常の利用者の多くはエレベーターや通常階段を使用するため、非常階段は人通りが少なくなることがあります。

特に今回のような雑居ビルでは、時間帯によって人の出入りにも大きな差があります。


人目につきにくく、

「ここなら見つからないだろう」

と思われる場所は、落書きやポイ捨てなどの迷惑行為が発生しやすい環境になり得ます。

そこで今回は、非常階段の各踊り場を防犯カメラで撮影することにしました。


各階踊り場に500万画素カメラを設置

今回設置したのは、500万画素のAHDドーム型防犯カメラです。

非常階段の各階踊り場を確認できるように配置しました。


今回の目的は、

  • 人物を撮影すること

  • 非常階段での行動を記録すること

  • 防犯カメラが設置されていることによる抑止効果

です。


AIによる人物識別やスマートフォンへの侵入通知などを主目的とした現場ではないため、今回はAIカメラではなくAHDカメラを採用しました。


なぜ今回はAIではなくAHDカメラなのか

弊社ではAIカメラを多く取り扱っていますが、すべての現場にAIカメラが必要だとは考えていません。

今回も、AIカメラを設置することは可能です。

しかし、非常階段の各踊り場へ複数台設置するため、台数が増えます。

当然、予算とのバランスも重要です。


そこで今回は、

  • 500万画素

  • AHD方式

  • 単焦点レンズ

  • ドーム型

という比較的シンプルな構成を選択しました。


高機能なカメラを少数付けるよりも、今回の目的では必要な場所を複数台のカメラでしっかりカバーすることを優先しました。

これも防犯カメラの「適材適所」です。


単焦点カメラでも設置場所を考えれば十分使える

今回は、ズーム調整のできるバリフォーカルレンズではなく、単焦点レンズを採用しています。


単焦点カメラは、設置後に自由に焦点距離を変更できるタイプではありません。

その代わり、比較的価格を抑えやすいというメリットがあります。


非常階段の踊り場のように、

撮影したい範囲があらかじめ明確であれば、設置位置や画角を適切に決めることで単焦点カメラでも対応できます。

必要のない機能に費用をかけず、目的に必要な性能を確保するという考え方です。


ドーム型を選んだ理由

今回はドーム型カメラを採用しました。

ドーム型は、店舗、オフィス、マンション、病院など、屋内を中心に幅広く使われています。


非常階段のような場所でも、天井や壁面の状況に応じて設置しやすく、比較的すっきりと納めることができます。

また、バレット型と比べて、外観上カメラの向きが一目では分かりにくいという特徴もあります。

雑居ビルのように多くの利用者が行き来する場所では、こうした点もカメラ選定の一つの判断材料になります。


設置から約1か月、新たな落書き被害はなし

防犯カメラを設置してから、約1か月が経過しました。

現時点では、これまで繰り返されていた落書き被害は確認されていません。


まだ設置から1か月程度ですから、

「防犯カメラを付けたから今後絶対に落書きされない」

とは言えません。


しかし、少なくとも設置後の現時点では被害が発生しておらず、これまでと比較すると落書き被害は大幅に減っています。

このまま抑止効果が続くことを期待しています。


「録画する」だけが防犯カメラの役割ではない

落書き対策で重要なのは、犯人をきれいに撮影することだけではありません。

もちろん、被害が発生した場合に映像を残すことは重要です。


しかし理想は、


落書きをされる

↓

犯人を録画する


ではなく、


防犯カメラがある

↓

見られていると認識する

↓

落書きをやめる


ことです。


塗装費用も発生しません。

犯人を探す必要もありません。

警察へ映像を提出する必要もありません。


被害そのものが発生しないことが、一番の防犯です。


落書きを放置すると、さらに落書きされる?

ここで関連する考え方として知られているのが、「割れ窓理論(ブロークン・ウィンドウズ理論)」です。


割れた窓や落書き、ごみなどが放置されていると、

「この場所は管理されていない」

という印象を与え、それがさらなる迷惑行為や秩序の低下につながる可能性がある、という考え方です。


ただし、犯罪発生をこれだけで説明できるわけではなく、この理論については研究上の議論もあります。


それでも、建物管理の実務という観点では、

  • 落書きを放置しない

  • ポイ捨てされたごみを放置しない

  • 壊れた設備をそのままにしない

  • 照明が切れていたら交換する

といった「きちんと管理されている状態」を維持することには意味があります。


「最初の1件」を放置しない

ビル管理で特に注意したいのが、最初の落書きや最初のポイ捨てをそのままにしないことです。


真っ白できれいな壁には落書きをためらう人でも、すでに複数の落書きがある壁なら心理的なハードルが下がる可能性があります。


ごみについても同様です。

何も落ちていない場所より、すでに空き缶やたばこの吸い殻が捨てられている場所の方が、

「ここなら捨ててもいいだろう」

と思われやすくなる可能性があります。


だからこそ、

最初の1件を発生させにくくする。

そして発生した場合には、できるだけ早く元の状態へ戻す。

この考え方が重要です。


防犯カメラは「管理されている場所」と伝える設備でもある

防犯カメラには、もう一つの役割があります。

それは、

「この場所は管理されています」

というメッセージを視覚的に伝えることです。


非常階段へ入ったときに防犯カメラが見えれば、

「撮影されている」

「録画されているかもしれない」

「後から人物を確認される可能性がある」

と認識します。


落書きをしようとする人物にとっては、それ自体が心理的な抑止になります。


防犯カメラ+早期清掃・補修がポイント

落書き対策では、防犯カメラだけに頼るのではなく、

防犯カメラで監視する

+

落書きされたら早期に消す

という組み合わせがおすすめです。


さらに必要に応じて、

  • 「防犯カメラ作動中」などの表示

  • 照明の改善

  • 非常階段の定期巡回

なども組み合わせます。


目的は犯人を捕まえることだけではありません。

「ここでは落書きをさせない」という環境を維持することです。


雑居ビルでは非常階段も防犯カメラ設計に含める

ビルへ防犯カメラを設置するとき、

  • 正面入口

  • エレベーターホール

  • 駐車場

などに意識が集中しがちです。


しかし、今回のような雑居ビルでは、

  • 非常階段

  • 各階踊り場

  • 裏口

  • ごみ置場

なども確認しておきたい場所です。


特に夜間営業の店舗が多いビルでは、昼間と深夜で建物の利用状況が大きく変わります。

「人目が少なくなる場所・時間帯はどこか?」

まで考えてカメラを配置することが重要です。


まとめ|落書きされてからではなく、落書きさせない環境へ

今回は、千葉県内の駅前にある8階建て雑居ビルの非常階段へ、防犯カメラを設置した事例をご紹介しました。


こちらのビルでは、白く塗装された非常階段へスプレーによる落書きが繰り返されていました。

そのたびにビルオーナー様が白いペンキで塗り直してきましたが、何度補修しても再び落書きされる。

そこで今回、各階の踊り場に500万画素のAHDドーム型カメラを設置しました。


台数が必要になることから予算も考慮し、AIカメラではなく、比較的シンプルなAHD・単焦点ドーム型を選択しています。


設置から約1か月。

現時点では、新たな落書き被害は確認されていません。


防犯カメラの目的は、

「落書きした人物を撮影すること」だけではありません。

それ以上に重要なのは、

「ここは見られている」「ここはきちんと管理されている」

と認識してもらい、最初の1件を発生させにくくすることです。

落書き、ポイ捨て、器物損壊などを繰り返させないためにも、

防犯カメラ+早期清掃・補修+日常的な管理

を組み合わせることが重要だと考えています。


関東セキュリティでは、AIカメラだけでなく、今回のようなAHDカメラも含め、設置目的・必要台数・予算に合わせた防犯カメラシステムをご提案しています。



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