自動車修理工場にAIカメラ3台を導入|お客様の大切な愛車を守る防犯対策
- TN(技術担当)
- 8月15日
- 読了時間: 8分
今回ご紹介するのは、自動車修理工場へのAIカメラ設置事例です。
こちらの工場では、お客様から修理のために車両を預かっています。
しかも、比較的高額な車や、オーナーがこだわって手を加えたカスタム車も少なくありません。
当然ながら、お客様から預かる車両についての保険にはきちんと加入しています。
そのため、万が一盗難などの被害が発生したとしても、金銭的な賠償について大きな不安があるわけではありません。
しかし、今回AIカメラを導入した理由は、そこではありませんでした。
「保険でお金が補償されても、お客様の大切な愛車まで元通りになるとは限らない」
そしてもう一つ、
「長年築いてきたお客様との信頼関係は、お金では補償できない」
という考えからです。
そこで今回は、犯罪発生後の記録だけを目的とした一般的な防犯カメラではなく、犯罪を未然に防ぐことを重視してAIカメラ3台を導入しました。

自動車修理工場には「お客様の財産」が集まる
自動車修理工場には、日常的に多くの車両が入庫します。
営業時間中だけでなく、修理や整備のため、お客様の車両を夜間や休日も預かることがあります。
今回のお客様の場合、比較的高額な車両やカスタム車も扱っています。
つまり営業時間外の工場には、お客様から預かった大切な財産が置かれていることになります。
自社所有の車両だけを管理する駐車場とは、少し意味が違います。
万が一盗難や車上荒らし、部品盗難、いたずらなどが発生すれば、金銭的な損害だけでなく、お客様との関係にも影響する可能性があります。
保険に入っているから安心、ではなかった
今回の自動車修理工場では、お客様から預かっている車両について、必要な保険にきちんと加入しています。
そのため、
「盗難されたら賠償できない」
という理由から防犯カメラを導入したわけではありません。
経営者が重視していたのは、その先でした。
例えば、長年大切に乗ってきた車。
希少なパーツを使用している車。
オーナー自身が時間と費用をかけて仕上げたカスタム車。
こうした車は、単純に市場価格だけでは価値を判断できないことがあります。
仮に保険によって金銭的に補償されたとしても、まったく同じ車を取り戻せるとは限りません。
そして、修理のために安心して愛車を預けてくれたお客様との信頼もあります。
だからこそ、
「被害が起きてから補償するのではなく、できるだけ被害そのものを発生させたくない」
という考えになりました。
一般的な防犯カメラではなくAIカメラを採用
今回設置したのは、AIカメラ3台です。
一般的な防犯カメラでも、工場や駐車場の映像を録画することはできます。
事件が起きた後に、
「何時ごろ侵入したのか」
「何人だったのか」
「どの車へ近づいたのか」
といった状況を確認するには非常に役立ちます。
しかし、それだけでは基本的に事件が発生した後の対応になります。
今回の目的は、証拠を残すことだけではありません。
犯罪被害をできるだけ未然に防ぐこと。
万が一、不審者が侵入した場合にも、
できるだけ早い段階で気づき、被害を最小限に食い止めること。
そこでAIによる人物検知と威嚇機能を利用することにしました。
営業時間外に敷地へ入った人物をAIで検知
AIカメラは、映像の中から人物などを判別できる機種があります。
今回のポイントは、営業時間外の工場敷地への侵入です。
営業時間中であれば、お客様、従業員、取引業者など多くの人が出入りします。
しかし、深夜や休日など営業時間外に敷地へ入ってくる人物は話が違います。
そこで営業時間外を中心にAI人物検知を利用します。
例えば不審者が敷地へ侵入すると、
不審者が敷地へ侵入
↓
AIカメラが人物を検知
↓
ライト点灯
↓
サイレンなどで警告
↓
スマートフォンへ通知
という流れで対応できます。

「録画しています」から「あなたを検知しました」へ
一般的な防犯カメラを設置していても、侵入者が
「カメラはあるけれど、録画しているだけだろう」
と考える可能性があります。
AIカメラの場合は、人物を検知したタイミングでライトやサイレンを作動させることができます。
暗い工場の敷地へ入ったところで突然ライトが点灯し、サイレンなどによる警告が始まれば、
「自分の侵入が検知された」
ことを相手に知らせることができます。
これは、単にカメラを壁面へ設置しておくのとは大きな違いです。
今回のAIカメラは、記録する設備であると同時に、侵入者を威嚇する防犯設備として使用しています。
スマートフォンへ通知してすぐに状況を確認
AIカメラが人物を検知すると、スマートフォンへ通知する設定も可能です。
例えば深夜、自動車修理工場へ人が侵入した場合、
AI人物検知 → スマホ通知 → 映像確認
という流れで状況を確認できます。
経営者が常にカメラ映像を見続ける必要はありません。
「異常が発生したときに知らせてもらう」
という使い方ができます。
これもAIカメラを利用する大きなメリットです。
実際に不審な状況が確認された場合には、自分で現場へ向かうのではなく、安全を優先し、必要に応じて警察への通報などを検討できます。
犯罪を100%防ぐことはできない
AIカメラを設置したからといって、盗難などの犯罪を100%防げるわけではありません。
どのような防犯設備にも限界があります。
しかし、
何も対策されていない工場
と、
侵入した瞬間にAIで検知され、ライトやサイレンが作動し、管理者へ通知される工場
では、侵入者に与える印象は大きく異なります。
また、万が一犯行を完全に防げなかったとしても、侵入の早い段階で気づくことができれば、被害を最小限に抑えられる可能性があります。
今回のシステムでは、
「録画」+「検知」+「威嚇」+「通知」
という複数の機能を組み合わせています。
社長より奥様の方がAIカメラ導入に積極的
今回のお打ち合わせで印象的だったのが、社長よりも奥様の方がAIカメラの導入に積極的だったことです。
お客様から大切な車を預かる以上、
「何か起きてからでは遅い」
という意識を強く持たれていました。
防犯設備は、実際に被害が発生していない段階では、どうしても費用として見られがちです。
しかし、盗難などの被害が一度発生すれば、
車両への損害
修理工場としての対応
お客様への説明
警察への対応
営業への影響
お客様との信頼関係
など、さまざまな問題が発生します。
今回のAIカメラ導入は、単に車両を守るだけではなく、お客様からの信頼を守るための設備投資という意味もあります。
自動車修理工場では「車を撮る」だけでは不十分
自動車修理工場へ防犯カメラを設置する場合、預かっている車両だけを撮影すればよいとは限りません。
重要なのは、
「不審者がどこから敷地へ入ってくるのか」
という侵入経路です。
例えば、
道路 → 敷地入口 → 車両保管場所 → 工場
という動線が考えられるのであれば、車の近くだけではなく敷地入口から監視することが重要です。
車両へ触った時点で初めて検知するより、敷地へ侵入した段階で検知した方が早く対応できます。
そのため、防犯カメラの設置では台数だけでなく、
敷地の形状
出入口
車両の保管位置
死角
夜間の照明
カメラの検知範囲
などを確認して配置する必要があります。
高級車・カスタム車を預かる事業者ほど防犯対策を
今回のような自動車修理工場だけでなく、
自動車整備工場
板金塗装工場
カーショップ
カスタムショップ
タイヤショップ
中古車販売店
輸入車販売店
自動車保管施設
なども、多くのお客様の車両を預かることがあります。
特に高級車や希少車、カスタム車などを扱う場合には、「保険に入っているから大丈夫」という考えだけではなく、そもそも被害を発生させないための対策も検討する価値があります。
防犯カメラも、
犯罪後に確認するための設備
から、
犯罪の兆候を検知して、その場で対応する設備
へ進化しています。
現場写真ではなくイラストでご紹介します
今回のお客様には、ブログで施工事例をご紹介することについてご相談しましたが、実際の工場やカメラ設置位置が分かる写真の公開は控えてほしいとのご要望がありました。
防犯設備の施工事例では、これは当然の判断だと思います。
特に、
高額な車両を預かっている
車両の保管場所が分かる
防犯カメラの正確な位置が分かる
敷地の構造や死角が分かる
ような写真をインターネット上へ公開することは、防犯上好ましくない場合があります。
そのため、この記事では実際の現場写真ではなく、自動車修理工場をイメージしたイラストを使用してご紹介します。

まとめ|保険で守れるものと、防犯で守るものは違う
今回、自動車修理工場へAIカメラ3台を導入した大きな理由は、単に盗難時の金銭的損害を心配したからではありません。
お客様から預かった車両については保険に加入しており、金銭的な補償に対する備えはできています。
しかし、
お客様が大切にしている愛車は、お金だけでは補償できないことがあります。
そして、
お客様との信頼関係も、お金で元に戻せるものではありません。
だからこそ、今回の自動車修理工場では一般的な録画中心の防犯カメラではなく、AIカメラを採用しました。
営業時間外に不審者が敷地へ侵入すれば、
AI人物検知
↓
ライト・サイレンで警告
↓
スマートフォンへ通知↓映像を確認
という仕組みで、犯罪被害を未然に防ぐ、あるいは被害を最小限に抑えることを目指します。
保険は「被害が起きた後」に備えるもの。
防犯設備は「被害を起こさせない」ために備えるもの。
両方を組み合わせることで、お客様の大切な車両と、自動車修理工場としての信頼を守ることにつながります。


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