駅構内の狭小コンビニに防犯カメラ5台を設置|ワンオペ店舗の万引き対策
今回は、首都圏の駅構内にある狭小コンビニへ防犯カメラ5台を設置した施工事例をご紹介します。
こちらの店舗があるのは、複数の鉄道路線が乗り入れ、1日10万人を超える規模の利用者が行き交う駅です。
店舗は駅構内という限られたスペースに設けられており、一般的なコンビニとは大きく異なるレイアウトになっています。
スタッフは原則1人。
レジも1台です。
店舗面積そのものは小さいのですが、開業当初から大きな問題になっていたのが、万引き被害でした。
高額商品を扱っているわけではないにもかかわらず、被害額は原価ベースで毎月数万円。
そこで今回、店内のレイアウトとスタッフの動線を確認しながら、5台の防犯カメラを設置しました。

駅構内ならではの特殊なコンビニ
今回の店舗は、一般的なコンビニとは売場の構造がかなり異なります。
通常のコンビニでは、お客様が店内に入り、棚から商品を取り、レジへ向かいます。
しかし今回の店舗では、限られた駅構内スペースを有効活用するため、商品棚が構内側に向かって配置されています。
取り扱っている商品も、駅利用者が短時間で購入しやすいものが中心です。
おにぎり、サンドイッチ、菓子パン、キャンディー、小型のスナック菓子、500ml以下の飲料、350ml以下のアルコール飲料などです。
いわば、通勤・通学や乗り換えの途中に立ち寄り、短時間で買い物を済ませることを想定した店舗です。
高日販なのに、万引き被害も多い
駅の利用者が非常に多いため、店舗の売上も好調です。
一方で、人通りの多さは防犯面では別の問題を生みます。
開業当初から店舗を悩ませていたのが、繰り返される万引きでした。
しかも、特定の商品だけが狙われていたわけではありません。
レジから目の届きにくい場所の商品を中心に、
菓子
パン
飲料
酒類
など、ほぼすべての商品で被害が発生していました。
高額商品がなくても、毎月数万円の被害
今回の店舗では、高額な商品をほとんど取り扱っていません。
一つひとつの商品だけを見れば、数百円程度のものが中心です。
それでも万引きが繰り返されることで、原価ベースで毎月数万円の被害になっていました。
仮に原価で月3万円なら、年間では36万円です。
月5万円なら、年間60万円になります。
しかも、これは単純な商品の仕入原価だけの話です。
実際には商品の補充や在庫確認、棚卸差異の確認など、店舗側にはさまざまな負担が発生します。
「安い商品だから、万引きされても被害は小さい」
とは限りません。
少額の商品でも、繰り返されれば店舗経営上無視できない金額になります。
狭い店舗なのに、なぜカメラが5台必要なのか?
今回の施工で特徴的なのが、非常に狭い店舗に5台ものカメラを設置したことです。
「狭い店舗なら、カメラ1~2台で全部映るのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、防犯カメラは、
「店全体が映っているか」
だけで考えるものではありません。
万引き対策の場合には、
「商品を手に取る動作が確認できるか」
「棚の前に立った人物を確認できるか」
という視点が重要です。

商品棚そのものがカメラの死角をつくる
店舗面積が狭くても、商品棚があります。
1台のカメラで売場全体を広角撮影すると、一見すると店舗全体が映っているように見えます。
しかし、棚の陰に人が入れば、手元が見えなくなることがあります。
また、カメラから商品までの距離や角度によっては、
人は映っているが、何をしているのか分からない
という映像になることもあります。
そこで今回は、単に売場全体を俯瞰するのではなく、商品棚を上や斜め方向から確認できるようにカメラを配置しました。
棚の真上・斜めから5台のカメラで撮影
今回設置した防犯カメラは5台です。
限られたスペースの中で、
棚の真上
棚を斜めから見られる位置
などに分けて配置しました。
ポイントは、カメラ台数ではありません。
「どの商品棚を、どの角度から見るか」
です。
万引き対策では、店舗の平面図だけを見てカメラ位置を決めるのではなく、
レジに立ったスタッフから何が見えるのか
棚によってどこが隠れるのか
どの商品で被害が発生しているのか
まで確認して配置する必要があります。
ワンオペではすべての商品を見続けられない
今回の店舗では、スタッフは原則1人で勤務しています。
レジ対応をしながら、すべての商品棚を監視することはできません。
会計をしている間にも別のお客様は商品を選んでいます。
商品補充などの作業もあります。
さらに駅構内ですから、電車の到着などによって短時間に利用者が集中することも考えられます。
どれだけ注意していても、
1人のスタッフがレジ業務をしながら5方向、6方向を見ることには限界があります。
これはスタッフの注意力の問題ではありません。
店舗構造と人員配置によって生じる物理的な限界です。
そこで防犯カメラが、スタッフの目を補う役割を担います。
レジ脇に防犯カメラモニターを設置
防犯カメラは、録画するだけではありません。
今回は、スタッフが勤務中にも映像を確認できるように、レジ脇の壁面へモニターを設置しました。
ここでも狭小店舗ならではの問題がありました。
モニターを置くスペースがほとんどありません。
通常の店舗のようにカウンター上へ置けば、ただでさえ限られている作業スペースをさらに圧迫します。
そこで、レジ付近の壁面を利用してモニターを設置しました。
スタッフはレジ周辺にいながら、直接目の届かない商品棚の様子をカメラ映像で確認できます。
「防犯カメラ作動中」のPOPも設置
今回はカメラを取り付けるだけではなく、商品棚に「防犯カメラ作動中」というPOPも取り付けました。
万引き対策では、犯行を録画することだけが目的ではありません。
できれば、「この店は防犯カメラで見ている」と認識してもらい、万引きそのものを思いとどまらせることが重要です。
カメラの存在に加えてPOPを目につく場所へ設置することで、監視されていることを分かりやすく伝えます。
「犯人を撮る」より「万引きさせない」
防犯カメラを設置した後に、
万引き犯の顔がきれいに撮れた
としても、商品が盗まれていることには変わりありません。
もちろん、録画映像は事実確認や警察への相談などで重要な役割を果たします。
しかし、店舗側にとって一番良いのは、そもそも万引きされないことです。
そのため今回の施工では、
防犯カメラで商品棚を撮影
+
レジ横モニターでスタッフが確認
+
「防犯カメラ作動中」のPOPで周知
という組み合わせにしました。
防犯カメラ設置後、スタッフは効果を実感
今回の施工からまだそれほど時間が経過していないため、
「万引き被害が何%減った」
という数値での評価はまだできません。
防犯設備の効果を評価するには、ある程度の期間を設け、設置前後の棚卸差異や被害額などを比較する必要があります。
そのため現時点で、カメラ設置によって万引き被害が何割減少したと断定することはできません。
ただし、実際に勤務しているスタッフからは、設置前と比較して効果を感じているという声が出ています。
今後、一定期間運用した後に被害額や棚卸差異を比較すれば、より客観的な評価ができるでしょう。
防犯カメラの台数は「店舗面積」だけでは決められない
今回の施工事例から分かる重要なポイントがあります。
それは、
「小さい店舗=カメラ台数が少なくてよい」
とは限らないことです。
大きな店舗でも、見通しが良ければ少ないカメラで効率よく撮影できる場合があります。
反対に今回のような狭小店舗でも、
棚の配置
レジの位置
スタッフの立ち位置
商品の陳列方向
死角
によっては複数台のカメラが必要になります。
防犯カメラの台数を決めるときは、坪数や床面積だけで判断するのではなく、「何を確認するためのカメラなのか」から逆算することが重要です。
万引き対策では「全体を見るカメラ」だけでは足りない
店舗に防犯カメラを設置するとき、ありがちなのが、
天井の高い位置にカメラを付けて、売場全体を1台で撮影する
という方法です。
もちろん、店舗全体の状況を記録する目的では有効です。
しかし万引き対策では、人物が小さく映りすぎたり、棚で手元が隠れたりすることがあります。
そのため、
店舗全体を見るカメラ
と
商品棚・人物の行動を見るカメラ
は、目的を分けて考える必要があります。
今回の店舗では、後者を重視しました。
高額商品だけが万引き対策の対象ではない
万引き対策というと、
化粧品、酒類、高級菓子など、比較的単価の高い商品を重点的に撮影するイメージがあります。
しかし今回の店舗では、おにぎり、パン、菓子、飲料など、比較的低単価の商品でも被害が積み重なっていました。
単価が低くても、
毎日少しずつなくなる
↓
月単位では数万円
↓
年間ではさらに大きな金額
となります。
特に粗利で考えれば、盗まれた商品の原価分を取り戻すためには、それ以上の売上を新たに作らなければなりません。
だからこそ、「高額商品がないから防犯カメラは必要ない」ではなく、実際のロス額から判断することが重要です。
防犯カメラはワンオペを支える設備にもなる
今回の店舗は、原則1人で運営されています。
防犯カメラを設置したからといって、スタッフを減らせるという単純な話ではありません。
しかし、
レジから直接見えない場所をモニターで確認できる
という環境をつくることで、1人で勤務するスタッフの「目」を補うことはできます。
防犯カメラは、事件後に映像を見るだけの設備ではありません。
店舗によっては、
防犯+日常の店舗運営
の両方に活用できます。
以前ご紹介したコンビニの施工事例でも、バックヤードへモニターを設置し、レジ付近の映像を確認できるようにすることで、スタッフの無駄な移動を減らす取り組みを行っています。
同じ「防犯カメラ+モニター」でも、店舗によって目的は変わります。

まとめ|狭小店舗だからこそ「死角」を考える
今回は、駅構内にある狭小コンビニへ防犯カメラ5台を設置した施工事例をご紹介しました。
こちらの店舗では開業当初、防犯カメラを設置していませんでした。
しかし営業を開始すると、菓子、パン、飲料、酒類などで万引きが繰り返され、原価ベースで毎月数万円の被害が発生していました。
店舗は非常に狭く、スタッフは原則1人。
そこで、
棚の真上や斜め方向に防犯カメラ5台を配置
レジ脇の壁面へモニターを設置
商品棚へ「防犯カメラ作動中」のPOPを掲示
という対策を行いました。
まだ設置から間もないため、万引き被害額の減少を数値で評価できる段階ではありません。
それでも、現場スタッフからは設置後の効果を実感しているという声が出ています。
今回の施工で改めて感じたのは、
店舗が狭いから、防犯カメラは1~2台でよい
とは限らないということです。
万引き対策では、
「店舗全体が映っているか」ではなく、「盗難が起きる場所が見えているか」
が重要です。
関東セキュリティでは、店舗面積だけでカメラ台数を決めるのではなく、レジ位置、スタッフの動線、商品棚、死角、実際に被害が発生している場所などを確認しながら防犯カメラを配置しています。
万引きによる商品ロスにお困りの場合は、「何台カメラを付けるか」より先に、「どこで商品が見えなくなるのか」を確認することから始めることをおすすめします。



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